当院のスーパーポリリンホワイトニングとエステや美容院でのポリリンホワイトニングの違いと白くなる原理を教えてください。
歯科における歯を白くするメカニズムは、歯は象牙質表層の色とエナメル小柱間質に溜まる色素によって着色しますが、過酸化水素はエナメル小柱間質を通り、象牙質表層まで達して着色した色素を分解することができるといわれています。つまり、歯の中に入り込んで、色を根本から漂白できる「本当のホワイト二ング」というのは、歯科でしかできないことになります。
それでは、美容業界で行っている「ホワイトニング」とは何なのでしょうか? ここで登場するのが「ポリリン酸」です。ポリリン酸は色素分解酵素の一つで、食品添加物としても、冷凍食品、ハム、ソーセージなどにも使用されることもあり、劇物等の使用制限をされていないために誰でも使えます。このポリリン酸は、とくに有効なキレート作用を有しますが、過酸化水素のように、象牙質の近くまで入り込むことはなく、表層の色素のみ分解するため、一般的にはその効果は小さいといえるでしょう。
したがって、ポリリン酸は、歯科においては表面をクリーニングする程度の効果+αしか期待できませんが、過酸化水素でのホワイトニングよりも大きな利点として、痛みがないため、無痛ホワイトニングとしての一選択肢となることでしょう(表1)。過酸化水素は前述したように、象牙質まで薬剤が浸透すると考えられますが、その証拠として薬剤が象牙細管を刺激するために痛みが生じます。一方のポリリン酸は表層に留まるために、痛みが生じないと考えられています。
当院で行うスーパーポリリンホワイトニングはポリリン酸の中でもホワイトニングに強い効果がある分割ポリリン酸と歯の内側まで白くする過酸化水素水を混合した次世代のホワイトニングになります。分割ポリリン酸の力により過酸化水素の量を従来のホワイトニングに比べて減らすことにより痛みがほとんどでにくく、また、分割ポリリン酸の力によりホワイトニング直後のコーヒー等の着色の強いものも飲んでいただけます。